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北海道遺産として選定された”モール温泉”植物性腐植質が主成分

「モール」という語源は、ドイツ語で泥炭を意味する「Moor」に由来し、地下にある太古の樹木の堆積物が泥炭を通して湧出しているのです。つまり、植物性の腐食質が主成分となっており、その意味で、鉱物成分が多い通常の火山性温泉とは大きく異なります。
「モール泉」は植物性のまろやかな湯なので、皮膚にもやさしく、また皮膚の浸透性もよいので、血液の循環を促進させ、すぐに身体が温まります。しかも天然の保湿成分を多く含有していることもあって、入浴後も湯冷めしにくいという利点があります。

「モール泉」のお湯というのは、
緑色～茶褐色～黒色といった独特の色をしていますが、
これは温泉に溶け込んでいる植物由来の有機物（腐植質）の色です。

植物が枯れると微生物等により分解されますが、分解されにくいセルロースなどの繊維物質は
長い時間をかけ分解され、最終的に「フミン酸」と呼ばれる芳香族化合物が残ると
考えられています。
このフミン酸は、土壌改良や肥料などに活用されているのですが、レジオネラ菌にも
強い殺菌力があり、しかもアトピーを悪化させる黄色ブドウ球菌にも殺菌力を有しています。

古代の海に生えていた海草・海藻系の植物や、陸から流れ出した木の葉などの堆積物が、
火山灰などの堆積物により厚く閉じ込められ、何億年という長い月日をかけて圧力や経年変化で
有機酸に分解された成分「フミン酸」がモール泉の元なのです。